(記事内画像引用:セキスイハイムホームページ https://www.sekisuiheim.com/)
セキスイハイムがハマるのはこんな人
- 機能性を優先したい人
- 機能性を優先しつつブランドイメージも重要な人
- 大手メーカーの安心感が欲しい人
- ある程度世帯年収の高い人
- 広いリビングに憧れる人
セキスイハイムとは
セキスイハイムとは、積水化学工業の住宅専門のブランドで、住宅以外にも集合住宅や事業所などを手掛けるセキスイハウスとは違った会社です。
発足はセキスイハウスが先なんですが、採算が合わなかったらしくて本体から切り離され、その後また住宅部門としてスタートしたのがセキスイハイムというわけです。
また、セキスイハウスは日本一のハウスメーカーとして木造も鉄骨も様々な工法を取り扱っていますが、セキスイハイムは鉄骨のユニット工法という工場生産の工法をメインとしています。
木造住宅の取り扱いがないわけではありませんが、元々が積水化学工業という工業系の会社なので、セキスイハイムも工業生産で均一性の高い住宅が売りですね。
セキスイハイムは化学屋さんらしく、どちらかと言うとデザイン性よりも機能性を重視しているのも特徴です。
鉄骨のユニット工法と言えばセキスイハイムの名前が挙がるくらい、鉄骨ハウスメーカーとして名前を轟かせています。
セキスイハイムの特徴は「ユニット工法」
セキスイハイムの最大の特徴といえば、わずか1日で家の骨組みを完成できる「ユニット工法」が有名ですね。
これは工場で鉄骨のほとんどを生産し、現場では組み立てるだけというシンプルな建て方です。
工場生産であるため職人による施工の差が生まれにくく、大幅に工事期間を短縮できるため鉄骨と言えど人件費も削減できます。
「大手ハウスメーカーでも実際施工するのは地場の業者なんじゃないの?」なんていうありがちな問題もこれで解決できますね。
「ボックスラーメン構造」で耐震性には定評あり
セキスイハイムが鉄骨のユニット工法で家を組み立てるのは分かりましたが、その耐震性はいかがなものでしょうか。
鉄骨の時点で耐震性は木造よりも勝りますが、さらにセキスイハイムは「ボックスラーメン構造」で耐震性を高めています。
「ボックスラーメン構造」とは、鉄骨でボックス(立方体)を作り、ボックスを構成する柱と梁を特殊な溶接で接合し、ボックス全体で負荷を分散するというもの。
鉄骨という強い構造体に加えて、線や面ではなく、立体的に負荷を分散させるため、地震に強い構造というわけです。
セキスイハイムの鉄骨は60年後に再利用できるほどの頑丈さ
セキスイハイムの鉄骨ユニットは、なんと60年後に再利用して新しい住宅に流用できるほど頑丈に作られています。
もちろん品質検査や防錆処理を工場で行ってから再利用するということですが、それだけ構造躯体に自信をもっているという現れでしょう。
また、鉄骨は木造の建物に比べて解体費が高くなりますが、鉄骨ユニットを下取りしてもらえるため、解体時の不安は一気に減ります。
私も中古住宅で築古の鉄骨を扱う時がありますが、セキスイハイムは解体費のリスクを軽減して考えられるので、そのまま中古で売却や解体して土地売りする場合などに負担が少なくて非常に良いと思います。
セキスイハイムの「ユニット工法」は間取りも自由自在
セキスイハイムのような鉄骨の立方体を組み合わせる工法や、ウッドパネル工法や2×4(ツーバイフォー)工法といった面で家を支える系の工法の場合、間取りがどうしても制限されます。
箱を積み重ねるような形の家になってしまうことが多いのですが、セキスイハイムは88サイズものユニットを組み合わせることでこの問題を解消しています。
セキスイハイムのユニット自体が高い耐震性を有しているので、サイズは違えどその組み合わせで間取りのパターンを決めれるということですね。
特に木造のパネル系工法の場合は通し壁が必要なことも多く、この点においてはセキスイハイムに軍配が上がるでしょう。
セキスイハイムなら広いリビングが実現できます
セキスイハイムは強度の高い鉄骨でできたユニットを組み合わせて作るため、リビングや開口部を広くとることができます。
最近流行りの窓が多い家なんかは木造だと耐力を確保するのに大変だったりしますが、このあたりは鉄骨系メーカーの得意分野ですね。
特にセキスイハイムの鉄骨ユニットはラーメン構造で非常に強く接合されており、鉄骨系メーカーの中でも屈指の耐力を有しています。
せっかく鉄骨系の家を建てるなら、憧れの大空間リビングも非常におすすめです。
鉄骨ユニットが強いので窓も広くできます
セキスイハイムは鉄骨ユニットが強いので、大空間のリビングはもちろん、窓を広く設計することができます。
大きな窓の設置された部屋というのはやはり開放的ですし、明るくなるので良いですよね。
また、窓を大きくできるため、バルコニーとの段差も少なくしやすいです。
リビングからバルコニーまでバリアフリーで行き来できると、より一層リビングを広く感じられて良いですよ。
セキスイハイムは基礎断熱を標準装備
鉄骨のユニットで頑丈で、開口部も広くとれるセキスイハイム。
開口部が広いということはそれだけ熱が逃げやすいとも言えますが、セキスイハイムは基礎に断熱材を設置することで断熱性を高めています。
通常は床下に断熱材を配置する場合が多いのですが、そうすると基礎の中の冷たい空気の影響が大きいです。
セキスイハイムでは、基礎に断熱材を配置することで、基礎の中の温度を下げないようにしているんですね。
また、地下の温度というのは1年を通して安定しているため、基礎の温度が外気にさらされて下がってしまわないよう、地中に埋まっている基礎から対策できるのは非常に良いと思います。
「あったかハイム」で有名な「快適エアリー」
セキスイハイムのCMで有名な「あったかハイム」というキャッチコピーをご存知の方も多いのではないでしょうか。
これは7割以上の人がオプション追加するという、「快適エアリー」のことを指しています。
「快適エアリー」とは、床下に冷暖房装置を設置し、家の中の床に空気の吹き出し口と吸い込み口を設置するというもの。
構造こそシンプルですが、吹き出し口と吸い込み口を離して設置することで空気の流れを作り、温冷風をうまく循環しています。
セキスイハイムで人気の外壁は、劣化しない「磁器タイル」
セキスイハイムが頑丈で断熱性の高いメーカーということは分かりましたが、デザイン面についてはどうでしょうか。
「鉄骨ユニット工法だから箱っぽい」とか、「屋根がないから味気ない」といった意見をよく聞きますけれども、外壁はメンテナンスフリーでなかなか質感の良い「磁器タイル」を採用しています。
「磁器タイル外壁」というのはその名の通りタイル素材で、何の塗装もしていない外壁です。
何の塗装もしていないからこそ、通常だと10年ほどで外壁塗装が必要になるところ、塗装はまったく必要ありません。
ただし、タイルとタイルの間の目地部分はどうしても劣化してしまうため、10年を目安に目地の打ち替えを行うと良いでしょう。
目地の打ち替えをするにあたっても2~3階部分は足場を組むしかないですが、それでも全面塗装とは比べるまでもなく維持費用が下がりますね。
「磁器タイル外壁」は汚れがつきにくい
「磁器タイル外壁」は表面に「シリカ」という物質を多く含み、汚れがつきにくいため見た目もずっと綺麗な場合が多いです。
高性能で塗装いらずの外壁なうえ、汚れにくいというのは非常にありがたいですよね。
ちなみに「シリカ」という物質はガラスの原料であり、外壁表面に膜を形成してくれるため汚れがつきにくく、汚れが雨で流れやすいという性質があります。
セキスイハイムのデザインは「ダサい」のか
セキスイハイムの外観やデザインについては、「ダサい」という意見と「近代的だ」という意見に分かれます。
鉄骨ユニット工法なのでどうしても箱っぽくなったり、屋根が平らだったり、どうしても好みの分かれる外観になることが多いんですよね。
私は「これぞ鉄骨です!」と言わんばかりの外観は、むしろ潔くて好感を持てます。
せっかく注文住宅を建てるのですから地震にも強くて暖かい家が良いですし、外観は後回しでまずは性能面が充実していてほしい派ですからね。
ただし、セキスイハイムの建売住宅分譲地なんかでは、個性を出すためにかなり冒険した外観になっていることも多いです。
ただでさえ賛否両論なセキスイハイムの外観なので、冒険するのはあまり良くない気がしています(笑)
セキスイハイムの保証は30年の安心保証
セキスイハイムの保証は、さすが経営母体が大きいだけあり、安心の30年という長期保証です。
鉄骨の住宅というのはどうしても建築費が高くなりがちですが、その分構造躯体は頑丈で長持ちするため、長期間の保証があったほうが良いですね。
一応「磁器タイル以外の外壁の場合は10年保証」や、「5年ごとの定期点検を受けて適切なメンテナンスを受けること」といった制約はあります。
それでも、自宅を建てたハウスメーカーが直々に30年見てくれるというのは安心ですね。
無料点検は最長60年!
保証は主要な部分について30年の長期間保証でしたが、なんと無料でしてもらえる点検については最長60年間もあります。
「築60年の住宅なんて考えられない」なんて思うかもしれませんが、建物の寿命は年々伸びており、60年間も住める住宅として資産価値が下がりにくいのは老後の財産として良いのではないでしょうか。
もちろん適切なメンテナンスを受けることは最低条件ではありますので、住まいを適切にメンテしながら長く住める家にしていくことも重要です。
セキスイハイムの坪単価は70~80万円ほど
セキスイハイムの坪単価は、グレードやオプションにもよりますが、70~80万円ほどに落ち着くことが多いようです。
CMでも頻繁に見かける大手鉄骨系ハウスメーカーですので、やはり安くはありません。
それでも災害に強く、CMのとおりの「あったかハイム」なので、特に性能面を重視する方にはばっちりハマるハウスメーカーではないでしょうか。
頑丈な鉄骨ユニット工法のため、ただ住むだけでなく資産価値を落としたくない方にもおすすめできるハウスメーカーだと思います。
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